「大工道具紹介」~ケビキ(毛引き)~
職業訓練学校で家を建てていく授業があったのですが、
こんなにも大変で緻密な計算が必要だとは思いませんでした。
それでも家ができたときの喜びは今でも忘れません。
使用した工具の数はたくさんある中、便利だなと思った大工道具があります。
形は十字架のような異彩を放つ、その名も毛引きです。
毛引きは定規板に1本~2本の棹を付け、それぞれの棹に仕込まれた
刃によって材料に正確な印や平行線を付けたりするのに使用します。
これまで紹介した墨糸などと違う点は、刃で線を引くということです。
これはつまり、ノミなどで掘る際に刃で作った線がきちんと止めてくれるということです。
例えるなら最後の砦、防波堤のようなものでしょうか。(自分は非常に助かりました)
毛引きを使う際のポイントですが、一度に深い線を引こうとせずに、
繰り返し軽く線を引くことで深い線になります。
値段も2000円ほどで買うことができるこの毛引き。
木材に長めの線を引くときにどうしても曲がってしまう方、
楽に線を引きたい方に是非お試しいただきたいアイテムです。