「大工道具紹介」~かんな~
大工が心がけるのは、木がひずまないこと、部材の接合部をぴったりと合わせること、
「かんな」でうまく削ること、部材表面を擦って傷つけないこと、
後で乾燥しても隙間が生じないようにすること、これらが肝要である。
このことを書き記した人物が一体誰だか皆さんはご存じでしょうか?
400年ほど前に剣の道を究めたといっても過言ではない、
五輪の書の著者、「宮本武蔵」です。
なかでも、大工道具として唯一抜擢されている「かんな」についてここでは紹介していこうと思います。
かんなは木工用の工具の一種で、主として材木の表面を削って加工する目的で使われています。
やすりで擦った木材は水が染みますが、かんなは精密に削れば水を弾きます。
木の無垢の良さをそのままに感じたいときはかんなの加工がぴったりですね。
(寿司屋のカウンターの無垢の木はかんな掛けしてたりするんですよ。)
昨今は住宅もむき出しの木材は減りつつありますが、
大工さんの精密な仕事の良さにかわりはありません。
自分自身を生涯にわたって磨いていってもらいたいという願いから、
お子さんの名前に付ける方もいらっしゃるようです。
それほど、この「かんな」には魅力が詰まっているんだと感じ、
自分自身も「かんな」に負けないように、精進していかなければなと思う今日この頃でした。